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妖怪フィギュア YOUKAI FIGURE
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![]() 烏天狗 karasu-tengu半人半鳥の天狗で、絵巻物や物語に登場することで知られる。天狗とは、山に棲み、神通力をもって様々な怪異を引き起こすと信じられている妖怪。平安時代には山中に住む目に見えない存在を指し、後に「今昔物語集」などに、仏法の障りをする魔として鳶のような姿で登場する。江戸時代になると、赤い鼻高天狗を首領として、猛禽類の姿をした天狗はその手下のように扱われるようになった。 | ![]() 河童 kappa全国でみられる水辺の妖怪。胡瓜と相撲を好み、川に入った人間の尻子玉を抜くといわれている。人間の子供のような背格好で、虎のように口鼻が突き出ていて、頭頂に水を溜める窪み(皿)があり、背中に甲羅を背負っている。 この典型的なイメージは漢籍の影響によるものらしく、地方や目撃者によってその姿は様々である。カッパという呼称は関東地方のカワッパが語源であるといわれ、地方によって、ミンツチ、エンコウ、カワソ、ヒョウスベ、ガラッパ、カンカラコボシ、ゴンゴなど様々な名前で呼ばれている。 |
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![]() 鎌鼬 kama-itachi各地で古くから知られている、旋風に乗って人を切るという魔獣。 野外にいる時、知らない間に鋭利な刃物で切られたような傷ができることがあり、それが鎌鼬の仕業とされた。鎌鼬の伝承は北海道から本州、四国にかけて見られ、特に雪国地方に多い。地方によってその正体は異なり、岐阜県飛騨地方では、正体を三人の神によるものとしている。一人目が人を倒し、二人目が切りつけ、三人目が薬を塗っていくので、切られても出血しないのだという。 現代では、小旋風の中心に真空ができ、これが人体に接触して起こる現象とする説があるが、未だ証明されてはいない。 | ![]() 牛鬼 ushi-oni近畿から九州にかけてみられる妖怪。ギュウキとも呼ばれる。主に海岸や淵など水辺に現れ、性質は極めて凶暴で人畜に害を為す。産女のような、赤子を抱いた女と一緒に出現する地方もある。海辺で女が赤子を抱いてくれといい、受け取るとどんどん重たくなり、身動きが取れないでいると海中から牛鬼が現われて襲われるという。また、怪火のことを牛鬼と呼ぶ地方もある。 |
![]() 産女 ubume説話、怪談、随筆や各地の民俗資料にみられる妖怪。一般的には、身ごもったまま死んだ女や難産で死んだ母親の霊が妖怪化したものといわれる。 出産の出血で腰から下を赤く染めた姿で、死んだ自分の子供を抱いて、人気のない道などに現われる。そして通行人があると子供を抱いてほしいと懇願し、受け取るとその赤子がどんどん重くなり、立っていられなくなるという。 江戸時代に、中国の半人半鳥で子供を攫う女の妖怪「姑獲鳥」と同一視され、姑獲鳥と書いてウブメと読ませるようにもなった。 | ![]() 火車 kasya葬列の際、あるいは墓場から、死体を奪うとされている妖怪。その正体を猫とする地方が多く、年を経た猫が火車になるともいわれた。古来猫は魔性のものと考えられており、「猫が棺桶を飛び越えると死体が起き上がる」など、猫と死体に関する俗信は全国に伝わっている。 仏教では火車とは、地獄の獄卒が罪人の亡者を乗せて引く、燃え盛る車のことをいう。この車と、死体と猫の俗信が入り混じり、さらに中国由来の魍魎(もうりょう・死体を食う怪物)の観念が結びついて生まれた妖怪のようである。 |
![]() 人魚 ningyo各地の海でいう妖怪。西洋では美女の姿で語られることが多いが、日本では半魚人のような姿をしているといわれる。その正体は、ジュゴンやアシカ、スナメリ(イルカの一種)など、海に棲む哺乳類とされたり、深海魚のリュウグウノツカイが海面に上がってきたものやオオサンショウウオのことを指していると思われる文献もある。 人魚の肉を不老長寿の妙薬とするのも日本独特であり、誤って人魚の肉を食べた娘が何百年も生きたという八百比丘尼(やおびくに)伝説は有名。 | ![]() 轆轤首 rokuro-kubi首が伸びる様が、井戸の轆轤(ろくろ・滑車と縄で手桶を引き上げる装置)に似ていることからその名が付いたという。中国由来で飛頭蛮と漢字を当てる場合もある。抜け首ともいい、体から首が完全に分離して活動するものと、細い紐のような首で頭が繋がっているものの二形態がある。夜中に首が伸びて行灯の油を嘗めるなどといわれ、下女や遊女など、女性である場合が多い。美女が化けたもの、あるいは奇病、と解釈されて いたようである。 |
![]() 傘化け kasa-bake他の妖怪のように実際に現れたという記録はみられないが、なぜかよく知られた妖怪。唐傘お化けともいう。器物が歳を経ると妖怪になるという考え方から、使い古された傘が化けたものだとも思われる。 日本人に知られている妖怪で一つ目のものは多く、一つ目小僧や一目入道などがいる。それらは時に一本足だともいわれ、これらは、現在の比叡山延暦寺の東塔にある板額に描かれた「一眼一足法師」からきているのではないかといわれている。 | ![]() のっぺらぼう noppera-bou顔のパーツが一切ない、卵のような顔の妖怪。 小泉八雲の記した怪談『貉(むじな)』でよく知られる。 ある男が東京赤坂の紀国坂で目鼻口のない女に出会い、驚き逃げて蕎麦屋の主人に今見たことを話すと、蕎麦屋の主人も卵のような顔だった、という話。 これは、二度にわたって同じ人を驚かす「再度の怪」というパターンの話で、会津の朱の盤など、のっぺらぼうでなく別の妖怪で語られているものもある。 また、家に辿り着いて妻にそのことを話すと妻もまた同じ顔だった、とする話も。 |
![]() 龍 ryu河川や湖沼、海に棲むものとされ、全国各地に伝説が残る。 中国の「本草綱目」によるとその姿は、頭は駱駝(らくだ)、角は鹿、眼は兎、耳は牛、項は蛇、腹は大蛇、鱗は鯉、爪は鷹、掌は虎に似ているという。日本へは弥生時代辺りには輸入されていたらしく、弥生期遺跡から龍の文様が刻まれた土器が出土している。 日本においての龍は、中国産の龍に、日本古来の蛇神信仰や土着の水神信仰が結びついたものとされている。 |
【 制作裏話 】
これらは、私が大学時代に卒業制作として作ったものです。
実物は20~30cm。
樹脂粘土をベースに、布・紙・毛・木などの素材を駆使してます。
着物も自作、日本髪も自分で結いました。
屋外の背景も、合成ではなく、その場にフィギュアを持って行って撮ってます。
(さすがに人魚は背景パネル使用ですが…)
撮影場所は茨城県南の各地です。
苦労してロケハンした割にはあまり写っていないのですが(笑)
「面白いな」「気持ち悪いな」「こんなのに会いたくないな」
と思っていただければ本望です。
【 妖怪を作った理由 】
当然ながら妖怪が好きだから。
日本文化、特に民俗学の分野に興味があります。
卒業制作に合わせて提出した卒業論文のテーマは
「絵から探る河童像の変遷」。
あまり美術学生らしからぬテーマですが、
「絵から探」ってるからいいんです(笑)
そもそも私はお化け大嫌いな子供だったのですが、
いつの頃からかこんな風になってしまいました。
愛憎は裏表の関係だな、とこんな所で実感。
妖怪・幽霊について知ると、日本人の想像力の豊かさに驚きます。
(海外の妖怪に精通しているわけではないので
正確に比較はできませんが…)
妖怪や古来の習俗などについてまだまだ勉強し足りないですが、
おそらくその辺にいる人間の中ではかなり詳しいはず…
なので、妖怪について何か知りたい事があったら
いつでも訊いてください。
…たぶんそんなこと無いでしょうけど(笑)
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