辞書サーフィン
- nmtmah
- 2015年6月18日
- 読了時間: 3分

知的好奇心が旺盛だと、人生色々刺激があっていいと思う。
私は気になったことはすぐ調べたくなる性質だ。
特に私が調べたくなるのは、聞いたことのない言葉の意味。 もしくは、ふと「あれ、この言葉って、こういう用法で合ってるのか?」と不安になった時や「この単語の定義とは?」と疑問に思った時。
というわけで、ネットで調べ物、というよりは、辞書を引くことの方が多い。
で、そんな私が重宝しているのが電子辞書。
電子辞書には高校時代からお世話になっているけれど、特に今使っているもの(CASIO EX-word DATAPLUS5)は私にとって大変便利。
辞書系の他にも、辞典・事典がたくさん入っていて、言葉を入力するとそれら全ての中身に検索をかけて、結果を示してくれる。
また、開いたページに気になる言葉があれば、その言葉の検索結果にジャンプする機能もあるので、
すぐにネットサーフィンならぬ、辞書サーフィンが始まってしまう。
しかし、私が調べる言葉というのは、まあおよそ日常生活で使うことのないものが多い。
本当に、「役に立たない」ってこういうもののことだなあ、という知識ばかり仕入れることになる。
しかし、そういうマニアックな知識だからこそ、自分の既に持っている知識と、たった今調べた知識の中で、何か繋がるものを見つけたりすると、大変興奮してしまうわけである。
一例を挙げてみよう。
日本人の糖分摂取量について取り上げているCMを目にする。 ↓ この場合の糖分の定義ってなんだ? たしか人間にとって重要なエネルギー源は『ブドウ糖』だったな。<検索> ↓ 『ブドウ糖』…「D-グルコースとも呼ばれる単糖類」。ふーん。(専門的でよくわからない) ↓ そもそも『砂糖』の成分・定義ってなんだ?<検索> ↓ 「蔗糖(サッカロース)を主成分とする甘味料」。へー。『蔗糖』とは?<検索> ↓ 「希酸・酵素により加水分解されブドウ糖と果糖になる」 ↓ なるほど。つまり、ブドウ糖+果糖=砂糖、みたいなことね。(大雑把にいえば) ↓ ところでさっき「さとう」の検索結果の中に『鮓答』というのがあったな。なんだそれは。 「鮓(すし)」と付くからには食べるものなのだろうか?<検索> ↓ 『鮓答』…「馬・牛・羊・豚などの胆石、又は腸内の結石。生薬とする。午黄(ごおう)。ヘイサラバサラ」 ↓ お、これはもしやハリーポッターに出てくる、山羊の胃から取り出す「ベゾアール石」のことか。
「ヘイサラバサラ」というのはどこかの国の言葉がカタカナ語として取り入れられたものだろう。 すると、「バサラ」の部分が英語圏かどこかでは「ベゾアール」ということか?<検索> ↓ 『ヘイサラバサラ』…(pedra bezoar〈ポルトガル〉の転) ↓ おお、やっぱりね!
ちなみに、英語辞書にベゾアールという単語は載っていない(結石はcalculus)が、
フランス語ではbézoard(発音的には”ベゾアール”に近い)というそうな。おおー。
と、ひとつ賢くなった気分になる。 ちなみに、後半で盛り上がりすぎて、前半に調べた糖分に関する知識は薄れている。
(なお、後でハリー・ポッターの原書を確認したところ、bezoarという綴りで書かれていた。)
こんな風に、役に立たない知識を日々増やしていくのである。
蛇足: 本当はこの後さらに、 「ヘイサラバサラ」と「ケサランパサラン」は非常に似ている気がするのだが、関連はないのだろうか? という検索に続くのだが、残念ながら関連性は辞書の中からは見出せなかった。無念。
〈了〉 ※今回は「だ・である」調でお届けしてみました。
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