3連符と私
- nmtmah
- 2015年2月17日
- 読了時間: 9分
もう2月もとっくに半分過ぎましたね。
早いものです。
ところで、5月末日にあるミュージックスクール主催の発表会で、私がドラムで演奏する曲が決まりました。
それはこちら。
『Diamonds』 PRINCESS PRINCESS
正式(?)に書くと一瞬わかりづらいですね。
プリプリの『ダイアモンド』です。
名曲ですね。
課題曲はスクール側が決めるのでほとんど個人的希望は影響しないのですが、
わたくし、歳の割に60~90年代のヒット曲に比較的詳しいので、
この曲もカラオケで歌えるくらいには(歌ったことないけど)存じておりました。
ちなみに去年演奏したのは、高橋真梨子の『はがゆい唇』。
これまた渋い(笑)
これもいい曲でした。
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ところで、こんな悠長に喋ってますけど、実は焦ってます。
なぜなら速い曲は苦手だからです。
ああー、しかもあんなに小技が随所に入ってる曲、私にできるだろうか?
ちなみにこの曲は軽めに跳ねてる感じの曲ですが、そういうのは結構好きだったりして。
『ダイアモンド』よりもテンポの遅い、跳ねる曲(いわゆるシャッフルビート)は、叩いていて非常に楽しいです。
「シャッフルって、大概の人が苦手なんだけど。野本さんは得意だね。」
と先生のお墨付きをいただいたりしております(笑)
(ちなみに『ダイアモンド』は、8分音符の長さを3等分しているとても細かい ”跳ね” なので、シャッフルビートとは言わないそう。)
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何それ?という方向けに簡単に説明すると、
3連符という音符で構成されている曲の中で、跳ねる感じのリズムをシャッフル、JAZZっぽい感じのをレガートといいます(ものすごい雑な括りですみません)。
※以下、リズムについて私なりに説明してみますが、かじった程度の知識ですので間違いがあるかもしれません…。気付いた方はご指摘くださいませ(>_<)

3連符とは、4分音符を3等分した音符のことです。
それを4回繰り返すと1小節が3・3・3・3(=12)で分割される。
(4分音符の2倍の長さである2分音符を3等分したものは、2拍3連と呼ばれる。)
3連符を使用した有名な曲には『ドラえもんのうた』があります。
(前奏) ♪ タララ・ラララ タララ・ラララ / タララ・ラララ タララ・ラン
という感じで。数えてみるとわかりますよね。
他に有名どころでは、中島みゆき 『時代』 『麦の唄』、サザンオールスターズ 『栞のテーマ』、石川さゆり 『津軽海峡冬景色』、中森明菜 『飾りじゃないのよ涙は』、椎名林檎 『罪と罰』」、福山雅治 『道標』、井上陽水奥田民生 『ありがとう』、和田アキ子 『笑って許して』、加山雄三 『君といつまでも』 など。
それの変形みたいなものがシャッフルやレガートと言われるリズム。
シャッフルは、♪ ツッツ・タッツ・ツッツ・タッツ って感じのやつです。
有名な曲だと、槇原敬之 『冬がはじまるよ』、DREAMS COME TRUE 『晴れたらいいね』、フィンガー5 『個人授業』、麻丘めぐみ 『わたしの彼は左きき』、たま 『さよなら人類』、ザ・フォーク・クルセダーズ 『帰って来たヨッパライ』 など。
レガートはJAZZナンバーで多用されます。
リズム的には ♪ チーチッチ・チーチッチ みたいなやつ。(稚拙な表現ですみません(汗))
EGO-WRAPPIN' 『色彩のブルース』や福山雅治 『Gang★』など、J-POPの中でもJAZZテイストの曲で使われることが多い気がします。
坂本九 『上を向いて歩こう』も近いリズムかな。
ちょっと変化球的なのだと、アニメGS美神主題歌 『GHOST SWEEPER』とか。
また、シャッフルとレガート、どちらとも言えないようなのも多いです。
結局は3連符の表現の仕方の違いなので。途中で変わったり。テンポが速いと微妙だったり。
他に有名なのは、こんなところでしょうか。
ウルフルズ 『明日があるさ』、ZONE 『secret base ~君がくれたもの~』、寺尾聰 『ルビーの指環』、松坂慶子 『愛の水中花』、あみん 『待つわ』、サザンオールスターズ 『太陽は罪な奴』、山下達郎 『パレード』、UA 『情熱』、EGO-WRAPPIN' 『くちばしにチェリー』、小沢健二 『痛快ウキウキ通り』、The Beatles 『Yellow Submarine』、嘉門達夫 『その日は朝から夜だった』、TOKIO 『花唄』、平成狸合戦ぽんぽこ主題歌 『いつでも誰かが』、憂歌団 『ゲゲゲの鬼太郎』 などなど。
(私の聴いている範囲内からの選択なので、偏りはご享受ください…。)
話が逸れますが、『ゲゲゲの鬼太郎』という曲、アニメ第4期で歌った憂歌団は第1・2期の熊倉一雄バージョンを踏襲してるので3連がベースですが、第3期の吉幾三・第5期のザ50回転ズは、イントロでちょっと跳ね感を出しているもののリズムは16分ですね。第5期初期の泉谷しげるは16分で跳ねてます。同じ曲でも、アレンジ次第で全然印象が変わるんだよなあと実感できる、数少ない曲だと思います。(マニアック…!)
閑話休題。
ちなみにこれらの曲、楽譜上では、3連符がちらほら見受けられたりすることによって、「あ、3連のリズムをベースにしている曲だな」とわかったりするわけです。

あと、楽譜の冒頭にこんな感じの記載(写真参照)があるのは、そうですね。
しかし、楽譜によっては(特に初心者用では)、3連符をあえて使わずに書かれていたりもします。
(単純化する為だと思いますが。)
そういう場合はどうやって判断するのか?と言われれば、
やっぱり最終的には、音源を聴くしかない…と思う。
私なぞは、曲を聴いた感じで、「あ、1拍(もしくは2拍)を3つに分けたリズムにのって歌っているな」と判断するワケですが…。
しかしその判断が正しいかというと、断言はできませんけれども…。
まあ、大雑把な見分け方は、「跳ねてる感じ」がするかしないか、ですかね…。
と、なぜかよくわからないのですが昔からこういった、跳ねてたり、スウィングしてるような曲が好きだったようで。
JAZZがなんとなく好きだったのと同じ源流だと思います。
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でも実は、つい最近までそのことに自分で気付いていませんでした。
ドラムを習うようになって先生に指摘されて初めて、「あ、そういえば確かに、こういう感じの曲好きだな」と気付いたワケで。
で、先日、iTunesに既に入れてある曲の中から3連系だけを集めて ”3連練習用プレイリス ト” を作ろうと思い立ち、やり始めたところ、出てくる出てくる。
(跳ねてる感じのするものはとにかく全部抜き出した為16分の跳ねなども一緒くたにしてしまったのですが。)
とりあえず、JAZZナンバー以外で、現在見つけただけでも150曲を超えました。
(まだ洋楽とかミュージカルナンバーをチェックしてないので、まだあると思われる。)
今のところの大まかな内訳は、J-POP約100曲、Disney Song約50曲。
Disney Songだと、有名なのは、
『You've Got Friend In Me』(トイストーリー)、 『The Bare Necessities』(ジャングルブック)、 『Cruella De Vil』(101匹わんちゃん)、 『Bibbidi-Bobbidi-Boo』(シンデレラ)、 『Friend Like Me』(アラジン)、 『Yo Ho』(パイレーツ・オブ・カリビアン)等。
J-POPは、先程挙げたような有名な曲ももちろんですが、私が特に好きなのはもっとマニアックなのが多い(笑)
サザンオールスターズ 『01 MESSENGER~電子狂の詩』 『愛と死の輪舞』、東方神起 『Something』、RIP SLYME 『M・I・L・K』、山下達郎 『街物語』、松任谷由美 『砂の惑星』 『チャイニーズ・スープ』、ジェロ 『氷雨』、中村中 『トランクソング』 『真夜中のシンデレラ』、イルカ 『雨の物語』、たま 『星を食べる』、吉田拓郎 『和が良き友よ』、その他多数。多すぎて書ききれない。
Disneyでは例えば、『Oogie Boogie's Song』(ナイトメア・ビフォア・クリスマス)、『I Wan'na Be Like You』(ジャングルブック)、『You're Only Second Rate』(ジャファーの逆襲)、『Hi-Diddle-Dee-Dee』(ピノキオ)、『When I See An Elephant Fly』(ダンボ)、などが好き。
知らないな、その曲。みたいなのが大半(笑)
他、SURFACEや小島麻由美、タイムボカンシリーズでおなじみ山本正之など、3連を比較的よく使用するアーティストの曲が好きです。私は。
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それにしても、3連でヒットした曲って、70~80年代のものが多いようですね。
昔は今と比べて市場に出回る音楽の絶対量が少なかったでしょうから、ある程度売れた歌手が出した歌はそれなりにヒットするという背景もあったり、作曲する職業の人が少なかったり、現代の音楽シーンと同じ土俵では比べられないかもしれませんが、
まあ少なくとも当時の作曲家が、3連の曲を比較的よく作っていたということはあるような気が。
私のプレイリストを見る限り、90年代以降でも結構色んなアーティストの方が3連の曲を作ってらっしゃるのですが、残念ながらそれほどヒットしたものはないようですね…。
売れたと思われるのは、やはり最前も挙げた『冬がはじまるよ』 『罪と罰』 『太陽は罪な奴』 あたりでしょうか。
16分の跳ね(8分音符の長さを3分割したもの)だと、椎名林檎 『本能』、斉藤和義 『歩いて帰ろう』 とか。
(余談ですが、『太陽は罪な奴』は楽譜上、テンポ200で、1拍3連。「テンポ100で16分の跳ね」という形でも表現できると思うのですが、でもそれはやっぱりリズムの刻み方=ノリが違う、ということなのか…。と、気になってネットで検索してみたら、「ドラムでスネアを叩く回数が倍になるという感覚」という例が出ており、なんとなーく納得。…あれ、でも『ダイアモンド』は16分の跳ねで書かれてたけどなあ…?うーむ素人には難しい。)
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ところで、なぜ自分が3連系が好きなのか全くわからなかったのですが、
何度も先生に「珍しいね。不思議だね。」と言われたもので、
自分でも「なぜだろう?」と思うようになりました。
で、ある日ふと気付いたのですが、私が子供の頃に聴いていた童謡は、3連が多い。
私は「ひらけ!ポンキッキ」の歌のテープを聴いて育ったので、それらの曲は今でもしっかり覚えています。
調べてみたら、そのテープの中のおよそ1/3(17曲)が3連の曲でした。
たとえば、『一本でもニンジン』、『がちょうのうた』、『ジャブジャブ・ロック』、『ジョキジョキ・テーラー』、『パンダがなんだ』、『うめぼしのうた』、『きょうりゅうがまちにやってきた』、『およげ!たいやきくん』、『カッパッパ』、他。
「おかあさんといっしょ」にも、たくさん。
『あめふりくまのこ』、『ホ・ホ・ホ』、『北風小僧の寒太郎』、『そうだったらいいのにな』、『かんづめあけたら』などなど。
また、日本の "音頭" も3連だったりします。
炭坑節とか。花笠音頭とか。阿波踊りもそうですね。
ということは、徳島の人はみんな3連が得意かもしれないな。と思ったり。
私も地元の ”河童音頭” というのを、毎年夏祭りや小学校の運動会で踊らされてました。
そんなわけで、幼少期から3連に慣れ親しんでいたことは間違いなく、それが一つの要因ではあるかもしれないと思い。
ただ、その頃から既に3連の曲を特に好んでいたようなので、「聴いていたから好き」というよりも「好きだから聴いていた」という方が正しいかもしれず、結局なぜ私が3連好きなのかはわからずじまい(^_^;)
特に両親にそういう趣味があるわけでもないし…。
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と、いうわけで、長々と書いてしまいました。
ただただ3連の曲を紹介しただけの内容でしたが、
3連の曲について、一緒に思いを馳せていただけたなら幸いです。
私は他に、ラテン系の曲調も好む傾向があるので、その辺についてもいつか書けたらなあと思ってます。
最後に、なんと、昨年の発表会時の写真を載せちゃう。
プロの方が撮ってくださったものなので、なんかそれっぽいでしょう(笑)
でも上手い写真だけに、被写体の、緊張感からくる固さもしっかり写っちゃってますね(苦笑)
今年はもっと、余裕のあるプレイをしたいと思います。
皆さま、お暇がありましたら是非観に来てくださいませ。
プリプリみたいな懐メロもありますが、全体的にはONE OK ROCKやSuperfly、ゲスの極み乙女。など、結構イマドキ(死語?)の曲が多いですよ。参加バンドは30組くらい。
日程は5/31(日)@つくばカピオです。
詳細は後日、HP内NOTICEページに載せまーす。

〈了〉
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