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デザインの仕事

  • nmtmah
  • 2016年11月28日
  • 読了時間: 6分

LIVE、なんとか無事終わりました!

ああー、ちょっと一安心。

この話はまた今度しようと思いますので、今日は違う話。

今回は久々に(本当に久しぶりだ…)、デザイン関連の話題。

先日、大学時代のサークル(落語研究会)メンバーと呑む機会があったのですが、

そこで久しぶりに会った、二つ下の後輩から、お仕事の依頼を頂きまして。

(やっぱりフリーデザイナーは人付き合いが大事!)

彼は群馬の高崎商科大学の広報室の主任で、

現在進行中の、企業と大学がコラボして学生を育てようという大規模企画の中の、

一部の企画に使うロゴを作ってほしい、

とのこと。

呑みの席では、いいよいいよー、私でよければ是非。なんて軽いノリで言ったのですが、

後日、ちゃんと企画書をもらったら、なんと

楽天・電通・Adobe(デザインソフトの最大手)の3社とコラボしてる企画だそうで。

話が大きすぎてちょっとビビりましたわ(苦笑)

で、依頼されたのはその一部で、楽天とのコラボ企画のロゴ。

企画名は「弟子入りLEARNING」。

要約すると、

従来のインターンシップ(企業が就職前の学生を一定期間受け入れて業務を教えること)では、学生をお客様として扱う面が強いので、そうではなくもっと活きた関係を築き、双方に利点がある内容にしよう。

というようなことらしいです。

(私の解釈なので、間違っていたら申し訳ありません。)

で、企画は素晴らしいのですが、それをロゴで表現するのは、凄く難しい…。

以下、私が仕事をする時の頭の中の展開を公開。

こんな感じでやってます(笑)

まず、「弟子入り」という言葉から連想するものを書き出してみるが、

「厳しい上下関係」「師匠と弟子」「伝統」「技術の習得」など、この企画の本質とは少し違ってしまうので、

そこでまず頭を抱える。

「技術の習得」が最も企画イメージに近いが、それを絵で表すとなると、具体的に描かなくては難しい。

しかし具体的に描くとなると、その「技術」の内容を明確にしなければならず、

例えば陶芸や蒔絵を教わってるとか、落語やマジックを教わってるとか、ラーメンや和食の作り方を教わってるとか、そういう、この企画の内容とはズレたモノになってしまう。

要は、「弟子入り」ってのは、例えなんだもんね…。

というわけで、今度はネーミングからではなく、企画内容からイメージを引き出してみる。

うーん、それも難しいんだけど。

私が企画書を読んだ限りでは、浮かんだ言葉は、

「(企業と学生が)対等」「マッチング」「win-win」とか。

うーむ、これって結構「弟子入り」とは正反対の言葉だな…。

と、非常に難しい課題を出された学生の気分で、悩む。

しかも、彼の依頼が、

「面白いイラスト」という言い方だったので、ますますハードルが上がる orz

オイオイ、「面白い」とか冠するのやめてくれよぉ。

オチケン(落語研究会の略称)ならわかるだろう、それがいかにツライことか(苦笑)

でも、仕方ないですね。

本当に「面白いイラスト」を求めてるんだから。

仕事ってのはそーいうもんだ。

それにしても、最低限、そのイラストを見て、全然別の物を想起させては失敗なので、

そういう点でも難しいです。

わかりやすいダメな例は、人が二人いて、一人がもう一人に対してお辞儀をしているとする。

それは、弟子入り志願者と師匠なのかもしれないが、

謝罪してる人と被害者なのかもしれない。

単純化するとどうしてもディティールの表現ができないので、悩ましいです。

私の考えとしては、

そのイラストが何を表現しているのか、瞬時に具体的に理解できなくても、

「お?これはどういう意味なんだ?」と興味を持たせられれば勝ちだと思う。

そういう精神の下、制作しました。

ちなみに今更ですが、

「ロゴ」というのは、そもそも「文字」の意味なので、本来は文字自体をデザイン化したモノのことを指すのですが、

最近は、企業や団体のイメージを図形化した「シンボルマーク」や「エンブレム」と混同されることが多い。

今回は、文字とイラストの組み合わせの依頼だったので、簡略して「ロゴ」と言ってしまってます。

で、悩んだ挙句、イラスト3パターン×文字3パターンの、9案を作成して送りました。

そんで、採用になったのが、こちら。

企業が学生を「ちょっと試しにどう?」と招き入れるイメージを描きました。

楽天さんとのコラボだそうなので、カラーもちょっと楽天を意識。

しっかし、こういうのって、(どんなジャンルの作品でもありますが)考えすぎて、最終的に自分では良いのか悪いのかよくわからない感じになる。(それじゃプロとしてダメだとわかってはいるが。)

でも今回、クライアント(高崎商科大学広報室)には好評だったらしいので、

本当に良かったなあと、久々にモノを作った喜びを感じました。

梅春※に感謝です。ありがとう。

※依頼してくれた後輩の高座名(落研での呼称)= 香車亭梅春(やりてい・ばいしゅん)

無粋ながら解説すると、やりていは「 I wanna 」の意、ばいしゅんは買春(売春)と掛かってます。

最低な名前ですね(笑)ソレ 犯罪だから(苦笑)

でも、実は現役時代に全日本学生落語選手権で優勝した実力の持ち主。

第一回、三回、五回、十三回に名前のある筑波大学の入賞者は全員知り合いです。

優秀な人が周りに沢山いて、恵まれてましたね、私は。

それにしても、他の大学の高座名はカワイかったり、キレイだったりなのに、

筑波大学だけどう見ても下ネタ。ほんと酷いんだからなぁ(笑)

ちなみに読みは、

珍々亭伸ニュ(ちんちんてい・しんじゅ)

筑波亭酔兎(つくばてい・すいーと)※これはカワイイですね

古閑亭菊之門(こかんてい・きくのもん)

ついでだから他の歴代OBの下ネタ系高座名もいくつか紹介しましょう(笑)

香車亭圓孔(やりてい・えんこう)

香車亭志ん狂(やりてい・しんきょう)

香車亭志ん坊(やりてい・しんぼう)

香車亭紫陽花(やりてい・しようか)※

香車亭呂りぃ太(やりてい・ろりーた)

香車亭壱八(やりてい・いっぱつ)

香車亭丈二(やりてい・じょうじ)

香車亭馬九(やりてい・ばっく)

香車亭六九(やりてい・むっく)※

香車亭珠院(やりてい・しゅいん)

悶々亭紋絶(もんもんてい・もんぜつ)

悶々亭もだゑ(もんもんてい・もだえ)※

珍々亭元気(ちんちんてい・げんき)

珍々亭亀吉(ちんちんてい・かめきち)

珍々亭馬さ狩(ちんちんてい・まさかり)

珍々亭のび太(ちんちんてい・のびた)

珍々亭おそ松(ちんちんてい・おそまつ)

珍々亭ぽろり(ちんちんてい・ぽろり)

珍々亭ぶらら(ちんちんてい・ぶらら)

珍々亭太姿(ちんちんてい・ふとし)

珍々亭候(ちんちんてい・そうろう)

※女子部員

大変失礼をば致しました m(_ _)m

いやね、日本語の言葉遊びの面白さが伝わればいいな、と思いまして(笑)

下ネタじゃない名前も勿論あるんですよ。ここで紹介してないだけで(笑)

ちなみに、卒業後も高座名で呼び合うので、普通に道端で「ろりーたさん」とか言う(笑)

呂りぃ太さんは、今年40歳の、いたって真面目な二児(娘)のお父さんです。

諸先輩方、勝手に御名前を掲載してスミマセン。

(落研については『落語をする話』にも書いてます。ご興味あればご一読ください。)

真面目な仕事の話だったのに、こんな酷い話で終わるとは…。

近い内にまたブログ書きますので、懲りずによろしくお願い致します m(_ _)m

〈了〉

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